カモシカと面会

柳沢のやたか収穫
かげの畑に道具を運びに行くついでに小屋をのぞいてみた
大きなカモシカがじっと座っていた
カモシカは草食なので草をもっていって与えてみた
やせの生き物がすぐ慣れるわけもなく逃げ出すと思っていたが
草をそっと投げてやるとうなずきながら反応をしていた
おやおや人を受け入れてくれた
嬉しくてしばらく眺めて写真に収める
このまま居座ってほしいと思える
山で暮らすはずのカモシカが畑の小屋に住み着くとは何か事情があったに違いない
怪我でもしてなければいいが
りんごの収穫をしながらずっとカモシカのことを考えている
明日の朝また餌付けに行こう
あまり刺激をしないようにそっとそっとやり取りをしたい
大好物は何なんだろう
居場所ももっと住みやすく藁でも敷いてあげようかなと思える
なんだか野生の生き物がこうして居座ってくれることが嬉しくてたまらない
夜はみんなで八時まで選果作業
収穫当日に選果して零度の冷蔵庫にしまい込む
この鮮度保持はすべて食べてくれる人のため
魚でいう生き締めにも似た処理方法だ
小さな会社が生き残るにはこんな小回りでしか対応できやしない
これが日本人魂だ