長峰終了

葉取らずふじを収穫
いつもより収穫量が多くて箱を追加
ここを購入したときあまりの土の力のなさに驚いた
副梢が出てこないのだ
枝は棒状に硬くてとてもりんごが生産できる状態ではなかった
枝は生枝で構成されていて親父と地面を買ったと思って一からやり直そうと話し合った
ほとんど扁平果実でつるは細くて短いものばかり
初めて体験する着色
無袋では色がつかない畑だといわれたが即無袋で作り続けた
色が茶色に仕上がる典型的な窒素過多の兆候にため息が出た
余分な窒素を吸い上げるためにとにかく草を伸ばして吸わせ続けた
ギシギシは格好の好材料となった
胸まで伸びるギシギシの中で踏み固めたこともあった
肥料も大幅に変えて窒素は三分の一に減らした
それが今は一番いいりんごが実っている
縦ツボで重いりんご
明るい艶のある色
20年かかってたどり着けた境地だ
草の種類も大幅に変わった
午前中で終わって今度はかげの畑ふじ収穫
爆弾低気圧に備えて道路際をぐるりと収穫したが傷がすごい
度重なる台風を受けて落果は少なかったものの爪痕は大きい
これが生産現場の現実
見れば特選のりんごが少しの傷ではねられていく
品評会用に使えるりんごも5ミリの擦り傷ではねられていく
これが現実
涙がこぼれるくらいに悔しいが現実を受け止める強い気持ちが必要だ
なんど風で泣いたかしれない
一年が数時間の風で消えるのだから悔し涙がこぼれないわけがない
家のリーダーが弱さを見せてはみんなが迷うから夜中に畑に行って木をさする
風で傷つけられて落下してお前たちも悔しいいだろ
でもよく頑張ってくれたなと木をさする
また一から出直すから一緒に挑戦してくれと手を合わせる
これが釈迦の流儀だ
頑張ってくれるりんごの木に敬意を持てないようならやめた方がいい
りんごを生むただの道具として扱う気にはなれない
みんな仲間であり一緒に戦う戦士なんだよな
心は通じていると思う