発送三昧

倉庫内では各方面へ向けて３キロ、５キロ、６キロ、１０キロ、１５キロ
ランク別　スペシャル、贈答、家庭用、加工用と細やかに対応していく
ネット注文、fax注文、電話注文、この時期それらが同時進行していく
最近は桜井さんがパソコン業務をこなしてくれていて大助かり
夜、専務は品評会りんごを選ぶ
精神統一が必要なのでみんなが寝静まってからが集中できる
数十万個から選ばれたりんごたちが選抜されて座敷に並ぶ
ぱっと見皆同じに見えるが一個づつ集中してみるとどれ一つとして同じものはない
だからこそリンゴ栽培が面白いのかも知れない
工業製品のように同じ形、色で仕上がるなら退屈でしかないと思う
そのりんごが育った環境以下すべてがりんごの個性を形作る
技術のほかに旱魃、長雨、台風、病害、との戦いも克服しないとたどり着けない
作ることから選ぶことまでたやすいことではない
自分も過去個人、団体用含め１０回の頂点を経験した
何度心が折れそうになってやめようかと思ったかしれない
様々な自然災害の被害を理由に出品をあきらめようとしたこともあったが
それでも挑戦を休むことが自分には最大の屈辱に思えて
出品を休んだことはない
思い起こせば本が書けるくらいの苦闘記がある
精神統一の力も思い知った
リンゴ一個一個がどこの畑に成ってしてどんな枝に成っているかが見えてくる
トップに上り詰めるという事はそういう事だと思う
俺は誰よりも長く深くりんごを見つめてきたんだという思いなのだ
親子三代が上り詰めた品評会
そのdnaを引き継いでくれてありがとう