譲治の母葬式

セレモニーホールまで仲間を乗せて式に参列
一か月のうちに父親と母親を失った彼をこれから見守っていこうと思う
家族との別れはいつかやってくる
年老いてやせ細る親を見ているのは辛いが命だけはもう少しもう少しと願う
自分の父も10月に亡くなって俺は親父を好きだったんだなと思う
あまり言葉を交わさず突っぱねて生きてきた若いころが今になって悔やまれる
もっとそばにいてやればよかった
あまりの叱咤に俺を嫌いなのかとさえ思えたこともあったが
それもこれも全ては親の愛だったのだろう
子供がかわいくない親があるだろうか
ただ甘やかしてはいけないとやってきたことなのだろう
もっと一緒に酒を飲めばよかった
もっと喧嘩もすればよかった
そんなことを思いながら仏前の線香立てに親父が好きだったタバコに火をつけて刺した