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香木

会社は今日からみんな出社
みんなが揃うとやっぱり気持ちがピンとなるな
友達が作ってくれていた鋸の柄を受け取りに行く
とても手先が器用な奴で頭もいい これからどんどん伸びていくんだろなと思う
物へ拘りとはいったい何だろうか
俺は市販のものにはあまり興味がない
鋸の柄として選択したのは 香木
昔から有名ものには蘭奢待がある
お香にもピンキリあるらしく超高価なお香を嗅いだ時になんとも言われぬ陶酔感を感じた
香道というものが存在するのもうなづける
鋸の柄にはあまりふさわしくないのかもしれないが伊達政宗の霊廟を見学に行ったときに
梁に香木をふんだんにあしらっていたと知って金より高いといわれる香木を梁に使う贅沢をこれぞ隠れた部分に
神経をむける粋さを感じた
今は焼失して建て替え梁を青森ヒバで作っているという
さぞかし当時の霊廟は気持ちが和むいい香りがしていただろう
そこを見てから香木に興味がわいて自分でも持ってみたくなり
友達に探して鋸の柄を作って欲しいと頼み込んだ
世界に一つのこの柄は自分にとってのこだわりの境地だ
一枚の板から4個作れると聞いて一個は受け取りあと三個注文をお願いした
急がずじっくり時間のある時に作ってほしいとお願いしてきた
以前七戸茂男さんの刻印の押された鋸を頼んだ時も鋸屋の親父に一番気の入った時に作ってほしいとお願いした
値段も効かずその刻印の刃にふさわしい折鋸の柄は今も使えず大切に保管してある
手作りのものづくりとは決して同じものは出来ないと思う
その時の気持ちのありようでどうにでも変わっていく
だから職人に対する敬意は値段の交渉もせず急がせず魂のこもった作品を作って欲しいと頭を下げることは
自分流のお願いだ
手打ちの鋏をお願い行った山形の飛龍の鋏は高速を飛ばして5時間ただただそこにたどり着いてお願いすることが嬉しかった
鋏のすべてを鏡面仕上げにして欲しい
一年でも二年でも待つから最高に気持ちがこもった時に作ってほしいと告げた
値段の交渉ももちろんせず2倍でも3倍でも覚悟のお願いだった
世界に一丁の鋏ができたときはあまりの妖艶さに心が打たれた
名刀は何本もあるものではないという
鍛冶師が禊をして神経を研ぎ澄まして初めて見えてくるものらしい
この一品ものをお願いするようにってから自分も変わった
剪定に向かう時の集中力は鍛冶師が鋼を鍛えるときの気持ちに近いと思う
全身全霊を込めて木と相まみれながら剪定をすることが今一番気持ちが休まる時間だ
夕方畑に行く道路の除雪をする
明日から自分にとっての聖地へ向かう
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