長峰ふじ収穫

こんな穏やかな天候の下で収穫ができることが嬉しい
雨だったり雪が舞う寒空だったり寒波で何日もりんごが収穫できなかったり
この畑を作るようになって二十数年の間泣き笑いしてやってきた
貯金がゼロの状態で1100万円で買った畑
300円のどこにでも売っているハンコで実印を作って全額借りた
まさしく貧乏物語だ
次の年総工費2000万円で補助を使いながら一ヘクタールの改植をした
周りからはどう見えてたのだろう
何にも迷うことなく突き進めた
何かに導かれるように前へ前へとそれからも投資は続いた
1億円までは踏ん張って投資しようと思っていた
りんごの低迷期に皆が躊躇する投資をしていけば流れがこっちへ向かった時に
全力で攻めることができると自分を信じて歩んできた
先輩や古老たちにも再三言われた
よく言っていた言葉が俺は日本一になるんだという言葉
織田信長だって豊臣秀吉だって最初は小さかったじゃないか
可能性の神様はだれにも平等に機会を与えてくれるはず
りんごを運びながら絵にかいたような貧乏暮らしが蘇る
心だけは貧しくならないようにと心がけて投資が続く
今があるのは運命のおかげ
産れてきた使命のおかげ
支えてくれたみんなに感謝あるのみだ
いまだに夢の途中
自分はどこへ向かうのだろう