風が強い暑い日

専務は明るくなると薬剤散布に出かけた
仕事の段取りを任せる様になってから数年
随分頼もしくなった
かげの摘果は順調に進む
上の方をやっている内は風が強くて涼しかったが
2段目3段目にうつって風が当たらなくなった途端に気温がやたらと高くて汗がたらたら
今年少し剪定を変えた
答えは今年のりんごが出している
毎日りんごのことを考えながら仕事に没頭する毎日
あっという間に時間が過ぎて一日があっという間に過ぎていく
たまに畑から足を離すと途端に時間がゆっくり流れはじめる
時間の尺度は状況で違うらしい
体内時計も畑にいるときは一番早く流れていく
摘果をしながらこのりんごはこんな色になってこんな形になっていく
そうして仕上げ摘果を同時に進行して行く
周りから見ればほとんど残さないで落としているように見えるだろう
いつも言うのは
特選のりんご以外残すなと
木が余力を持てば貯蔵養分を多くため込んで次の年にまた一番花で返してくれる
今年各地で騒がれているからまつ現象は気候のせいばかりではない
明らかに樹体内の貯蔵養分の少なさだ
いつも弦の短い扁平りんごしかならないというのが最たる特徴だ