岩木山スキー場へ

ずっと用具提携してきたオガサカスキーの試乗会があって岩木山百沢スキー場へ向かう
途中で真っ青な空に真っ白な岩木山があまりにも綺麗で車を止めて写真を撮る
この山はつがるに住む人間の聖地
子供頃から沢山の大会にも出てきた
そしてこの百澤スキー場は親友の命を奪った場所
車を運転しながら命を奪ったんじゃなくて人柱として絶好調の時に山に飲み込まれたのかなと思えてしまった
青森県の同じ指定強化選手でありデモンストレーターでありライバルとして冬を楽しめた
あることがきっかけで選手生活にピリオドを打とうとした時に夜勤の後でもろくに寝ないで俺を説得しに来てくれた彼
亡くなったのは緩斜面の急カーブ
直滑降のまま木の柱に激突したという
曲がれないわけがない
止まれないわけがない
きっと夜勤明けで眠っていないからだに異変が起きたとしか考えられない
お通夜で弔詞を読みながら手が震えて嗚咽しか出てこないほどに辛い別れだった
でも数十年たっても現役絶好調の姿が鮮明に浮かび上がる
きっとあの山の看板選手として生き続けるのだろう
あの頃の滑りとはほど遠い今の滑りに今の主流テクニックやマテリアルが変わってるんだからなと言い訳をしながら
懐かしいなとリフトの上で声が出た
おまけに暖かい涙が頬を伝う
このスキーへ行くと涙腺が緩んでしまう
俺にとっては一生背負って行く聖地なんだろうな